そのことは何も語るまい、いや、聞きたい人がいるなら語ろうか。
まるで傷をえぐるような作業になるけれども。
突然来た恋のタイフーンに私は動揺した。動揺して友人たちに相談しまくった。
相談すると、みんな各々自分の恋愛観、恋愛論、体験談を語ってくれた。
それらを聞いてい1つ見えてきたことがある。
それは「女のshallと男のlet's」について。
最初は男友達Oの悩み相談からだった。
「最近気になってる子がいるんだ。その子、メールで『コストコ行きたいなー、そういえばOくんの家の近くにコストコあったよね』って言ってきたんだけど、それってもう『コストコ行こうよ』ってことだよね?なんでそうやって言わないの?」
確かに…。
でもそれって、そうやって言って相手の反応を伺ってるんじゃないの?
そのメールを受けて「じゃあ、行こうか」と言ってくれるのを待ってるんじゃないの?
と思うんだけど。
そのOのメールの話を女友達のAにしたら
「自分から「行こうよ」って言うと主導権が自分になっちゃうでしょ。だから「行きたいな」って言って相手から「行こうよ」って言ってもらえるのを待ってるんだよ。だって、自分から誘ったデートが大失敗だったら嫌じゃない。相手から誘われて失敗なら相手のせいに出来るけどさ。責任を相手に任せたいんだね」
なるほどなるほど・・・確かにそうかも。
ちなみにOは「君んちからなら、うちんちの近くより多摩のコストコのほうが近いよ」と返したそうだ。
こんな返信きたらこりゃ脈ないな。って女の子は思うよねぇ。
でもかわいくて気になるんだって。
「もしかしてOくんてメール嫌い?」というメールがきた時には「メールは嫌いだけど、君のことは大好きだよ!」と返信したそうだ。
そして、私の話。
恋する相手とデートすることになった。
でもその次に会える確証は全くない!職場も友達も住む場所も違う、共通項が全然ない相手なのだ。
私は古典的な技を使うことにした。相手が好きそうなDVDを持って行って、強引に貸すことにしたのだ。そうすれば「返すため」にもう一度会うことが出来る!
ああ、いじらしいねぇ、我ながらいじらしいよ。
でもこの作戦は失敗に終わった。
初デートの翌週に、彼と彼の上司と私の友人等での集まりがあり、その時にそのDVDを返されてしまったのだ。もう、2人で会う明確な理由はなくなってしまった。
そして、そのような集まりは今後一切開催されないと思うので、2人どころか彼自身と会う機会がもうないのだ。
もし、彼が私を気に入ってくれていたら、そしたらこのDVDは次に会う約束として有効活用するはずだよね。そうじゃないってことはもう脈がないのかも…。
そのグチを女友達Nに聞いてもらった。
するとNは深い溜息をついて「分かるわー」と言ってくれた。
Nは今は結婚しているが、その夫と仲良くなるためにいろんな罠を仕掛けていた。
そもそもNの夫はNの職場の上司だった。
そして、女心に全く気がつかない男だったそうだ。(いや、今もかもしれないが、それはそれで)
「私が自転車が欲しい欲しいってずっと職場で言ってたら、ある日Tが「パチンコの景品で自転車があるんだけどいる?」って電話してきてくれたの、それで嬉しくて受け渡しの時に、Tと近所の公園で試乗会をやることにしたのよ。自転車だからほんとはそんなこと必要ないんだけどね。だからちょっと乗って、確認すればもう用は済んじゃうんだけど、普通はそういう時ってせっかくだからご飯でも。ってなったりするでしょう?なのに、Tは「じゃ、おれ、返さなきゃいけないDVDがあるから」って帰って行っちゃったの!もーーーーー、そん時の落ち込みったらなかったよ」
うん、知ってる。
その自転車試乗会の後、会ったもん。落ち込んでた。
ま、つまり、彼女が言いたいのは、こっちが一生懸命会う理由考えて攻めて行ってるのに全く気がつない男性もいるんだ。ってことらしい。
そんな女心の気がつかないTとどうやってNは結婚したのか。
次にNがやった罠はすごい。
上司、部下の関係。恋に発展するには何かきっかけが必要だ。彼女は彼をなんとかして家に呼びたかった。
「職場の人たちと飲みに行く機会があったのね、で、T(Nの夫)はお酒飲まないから車で来てて、帰りにみんなを送ってくれたの。その時に、財布、携帯、家の鍵、全ての荷物をわざとTの車に忘れてきたの。だって、それだけ忘れてれば絶対に戻ってきてくれるでしょ。でも、まあ、さすがにちょっと怖いから1000円札を1枚だけポケットに入れていたんだけど。で、車を降りたはいいけど、家に入れないし、夜だから怖いじゃない?いつ私の荷物に気がついてくれるかも分からないし・・・。さすがにTの携帯電話まで暗記してなかったけど、なんとかTの携帯番号を入手して(たまたま電話番号を暗記していた人に電話して、その人経由で手に入れたらしい)公衆電話からTに電話したの。そしたらすごく怒っててね、、、当たり前だけど、電話かけるために家を離れてたから。うちまで来てくれてたんだって。そんで無事荷物を受け取ったんだよね」
うわーー、体張ってる!
一晩家に入れないかもしれないのに!TがNの荷物に気がつかないかもしれないのに!
そんなリスクを背負ってまで!
でも、それでどうやって家に呼んだの?その日はそのまま帰ったんでしょ?
「うん、後日ね「あの時はすみませんでした。ご迷惑おかけしたお詫びにうちでご飯をご馳走します」って言ったの、ふふふ・・・」
し、自然!!
家に呼ぶ理由として、とっても自然!!
あたしゃ、驚きましたよ。
そこまでするかーー、してないわーーー、私ってば甘ちゃんでしたわ。
まあ、NとTの関係と、私と彼の関係は元々全然違うのでそんな作戦やりようがないんですけども。
とはいえ、私にはリーサルウエポンがまだ残っていた。
それは相手から借りたCD!
うまいこと最初に会った時に彼から借りていたのだ!
さあ、これを「返す」という理由で誘ってみよう。
DVDを返されてしまった日の夜に
「DVD返してもらったのに、CD持ってこなくてすみません。
お返ししたいので来週空いてませんか?」
とメールを送ってみた。
返事は、これだ。
「気にしなくていいですよ。僕はもうiPodに入れてしまっているので。
また機会があった時に覚えていればいいです。」
…………
これもう脈なくない?!!
私と会う気ないだろ!!!
なんだよ、「機会があった時」って!
ねーよ!そんなもん!機会なんて!自分で作らないとねーんだよ!!
そこで私は
「そうですか、また会って遊びたいなと思っていですが…
では、また機会がありましたらその時にお渡ししますね」
と返してみたが、その後レスはない。
こうして私の短い恋は終わった。
だってもう手立てがないもの。
会う機会なんてないし、遠まわしに「CDは返さなくていいです」と言われているようなものだし。。。
それにしても、これってやっぱり全然相手にその気はないってことだよねぇ? 今度は男友達のKに聞いてみた。
「まあ、あれだけハッキリ意思表示されてれば分かるよねぇ。オレだった嬉しく思うけどなぁ。」
え?それってその気がない女の子からでも?
「いやぁ、その気がない子からだったら、ちょっと迷惑かな。歳を取る毎にその気持ちは強くなるね」
ですよねぇ…。
やっぱりもう誘うのは止めようかな…。
うーーん、女ってのはなんの理由もなしに相手を誘ったり出来ないのかな。
実際、私は出来なかったけど。
だって、明確な理由がないまま誘って、断られたら落ち込むじゃん。
「そうねぇ、普通は男から誘うのが当たり前だと思ってるからね。俺なんか誘いまくって断られまくって慣れちゃったけどね。断られて当たり前だと思ってるし。」
強いな…
でもきっとそうだね、そうなんだよ。
一般的に男性が女性を誘うものとされているでしょ。
にも関わらず女性から誘って断られたら恥ずかしさ2倍、ダメージ2倍。だから女は自分からハッキリとは誘わない。相手が誘ってくるように仕向ける。それが女の「shall」なのだ。
「Shall we dance?」と手を差し伸べるところまではやる。
だけど、男はそれに気がつかない!いや、気がついていて無視してるの?そこも分からない!
その逆で男は「Let's」で行く。
自分から行く場合もそうだし、相手にも「Let's」を求めてるのかもしれない。
これは参考になるか怪しいもんだと思っていたが、男友達のMくんは
「押されまくって落ちない男はいないよ」
と言っていた。
これは「Let's」を求めてるってことだよね?
それにOみたいに「shall」で誘われるとイラッとする男もいるということを覚えておこう。
て、ことで、次回、私が恋に落ちたら「Let's」でいく!
そして、男性陣は女性の「shall」を見逃さないで!