営業的な仕事をしているシロコさんは
いつも綺麗な身なりをしていて性格も明るく見目麗しい。
なんなら夜の仕事でかなり稼げるのではないかと思われる風貌をしている。
ちょっと抜けているところもしっかりしてそうな見た目と相まって良いキャラクターになっている。
そんなシロコさんが私にこっそり耳打ちしてきた。
「今、ちょっと大丈夫?」
私とシロコさんはタバコ部屋仲間でもある。何かを察知した私は
「あ、はい、じゃあタバコ部屋行きますか」
と答えた。するとシロコさんは何か考えたような素振りで
「う、うん」
と言ってきた。
タバコ部屋に移り
「で、なんです?」
と切りだすと
「あのさ…」
と言いにくそうに話始めるシロコさん。
「あの…マチコちゃん、V6好きだよね…。席に岡村くんの団扇飾ってるもんね。あのね、お客さんからV6の坂本くんが出演する舞台のチケットもらったんだけど、行かない?急で申し訳ないけど、今週の土曜なんだ…しかも貰い物で指定席だから行かないとすぐバレちゃうから絶対行って欲しいんだよね…」
そう言ってその舞台のチラシとチケットを見せてくれた。
じっくりチラシとチケットを見てからゆっくりシロコさんに答える私。
「シロコさん、まず、第一に私の机に飾ってる団扇は"岡村くん"ではなく"岡田くん"です。あと、このチケット、今週の土曜でなく、来週の土曜です。」
「えっ?ほんと?あれ?ほんとだ!あははははははははは!やだーーー!あたし、興味ないにも程があるわよね!嫌だーーー!ところで、舞台は新宿なんだけど行けそう?」
「えっと…来週の土曜は予定があって…」
「そっか、仕方ないよねー。うーん、どうしようかなー。どうせなら好きな人に行ってもらいたいんだよね…」
「ですよね…ん?これ、共演者、元宝塚の人だ!もしかしたら、あの2人が行きたがるかもしれません!」
「ほんとに!じゃあ、その2人に勧めてみよー」
そして、宝塚好きの2人に話をしてみた。
結果は即答OK!出演する元宝塚の人は今年退団したばかりの人でいろいろタイムリーだったらしい。そんなこんなでめでたしめでたし…。
の、はずだったのだが…
宝塚好きの素子さんがチラシを見ながら話しかけてきた。
「ねえ、マチコちゃん…舞台の場所、新宿って言ってたよね。」
「あ、はい、シロコさんがそう言ってましたよ?」
「新宿って、この舞台を運営してる事務所の場所で、公演場所は青山だよ…」
シロコさん、正しい情報が1個もねぇよ。